神戸大学における呼吸器外科の教育システム

呼吸器外科では肺，縦隔，胸壁，横隔膜の悪性疾患（原発性肺癌・転移性肺腫瘍，縦隔悪性腫瘍），良性疾患（良性腫瘍，気胸），感染性疾患（肺膿瘍，膿胸，縦隔炎）と幅広い分野の疾患を扱っている．手術においては肺動脈，肺静脈，気管支といった生命の維持に欠かせない，いわゆるvital structure（重要器官）を対象とした繊細な手術手技が求められる．外科医志望者の減少，働き方改革の完全実施など外科を取り巻く環境は年々厳しさを増しており，そのような環境下において呼吸器外科を志してもらうことは容易ではないと考える．