特集 弓部大動脈瘤―いかに合併症をなくすか
特集「弓部大動脈瘤―いかに合併症をなくすか」によせて
小野 稔
1
1東京大学心臓外科
pp.247
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu74_247
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弓部大動脈瘤の治療成績は改善の一途をたどっている.2020年に発表された日本胸部外科学会学術年次報告2017によると,Stanford A型急性大動脈解離に対する弓部置換の入院死亡率は9.4%,真性大動脈瘤の場合には4.7%ときわめて優れた成績である.生活の質(QOL)の高い治療効果を得るためには生命予後のみならず,合併症のない,あるいは合併症が起こっても迅速に対応することによって障害を残さない取り組みを行うことも重要である.
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