連載 ガイドラインを読み解いて活かす! がん患者の精神・心理ケア 【2】
がん医療における患者・看護師・医師のコミュニケーション力を高める取り組み
~「がん医療における患者-医療者間のコミュニケーションガイドライン 2022年版」を読み解く~
中嶋 祥平
1
,
重野 朋子
2
,
白井 由紀
3
1帝京大学医療技術学部看護学科小児看護学領域
2筑波大学附属病院看護部/がん看護専門看護師
3関西医科大学看護学部・看護学研究科治療看護分野がん看護学領域
pp.619-624
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango30_619
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はじめに
がんの診療において,コミュニケーションというのは言うまでもなく重要であり,日々新しい知見が生み出されている.このような膨大かつ最新の知見をまとめたものが,「がん医療における患者-医療者間のコミュニケーションガイドライン 2022年版」1)である.本ガイドラインは,「がん医療に携わる医療者を広く対象として,がん医療におけるコミュニケーションについて,その最新の知見を総括したうえで,評価と標準的対応について示す」ことを目的に,5つの総論および7つの臨床疑問(clinical question:CQ)から構成されている(表1).
今回は,CQ1~4で取りあげている患者・看護師・医師のコミュニケーション力を高めるツールや研修を紹介し,ガイドラインの活用方法について概説する.

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