特集 エビデンスに基づく看取り期のケア
遺族ケア・死別後のケア
平山 英幸
1
Hideyuki HIRAYAMA
1
1東北大学大学院医学系研究科保健学専攻緩和ケア看護学分野
pp.382-386
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango30_382
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はじめに
看取り期のケアでは,主に患者の苦痛に焦点が当てられることが多いが,遺族もケアの対象であり,死別後にもケアを必要としている.患者の死は治療の終わりを意味する一方で,遺族にとっては死の前から始まる悲嘆がその後も続いていく.遺族ケアはこの悲嘆反応を理解し,支援することで遺族が新しい生活に適応しやすくする役割を果たす.しかし,お見送りをしたあとに遺族とかかわる機会は少ないのではないだろうか.本稿ではとくに死別後の遺族に焦点を当て,国内外で出版されているガイドラインの内容を紹介し,臨床でも活かせる情報を提供する.

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