特集 症状マネジメント ~症状のメカニズムを理解し,ケアに活かす!~
疼痛 ~緩和期~
小泉 純子
1
,
鴨川 郁子
2
Junko KOIZUMI
1
,
Ikuko KAMOGAWA
2
1戸田中央総合病院看護部/がん看護専門看護師
2がん研有明病院看護部/がん看護専門看護師
pp.228-236
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango30_228
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Aさん,40代,男性,大腸がん,妻と息子と三人暮らし,飲食店経営.上行結腸がん後,局所再発にて化学療法を行うが,腹膜播種による小腸閉塞,骨盤内リンパ節転移,肺転移,肝転移を認め,BSC (best supportive care)の方針となった.Aさんは「料理を味わいたい」希望があり,少量ずつ食事摂取しており,嘔吐はないが吐き気や腹満感が生じることもあった.右側腹部の持続痛は増強傾向にあり,背部痛や恥骨周辺のビリビリした痛みもみられた.ナルサス®(ヒドロモルフォン)4 mg,ナルラピド®(ヒドロモルフォン)1 mg(1日6回程度),アセトアミノフェン500 mg(1日3回),ロキソプロフェン60 mg(1日3回),プレガバリン25 mg(寝る前),ナルデメジン0.2 mg(1錠朝食後),ランソプラゾール30 mg(1錠朝1回)を服用していた.

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