増刊号 実践に活かすアドバンス・ケア・プランニング
第Ⅰ章 ACPを理解する
がん患者のアドバンス・ケア・プランニング(ACP)
佐々木 治一郎
1
1北里大学医学部新世紀医療開発センター横断的医療領域開発部門臨床腫瘍学
pp.101-105
発行日 2023年2月15日
Published Date 2023/2/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango28_101
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はじめに
「アドバンス・ケア・プランニング(advance care planning:ACP)」,「人生会議」,「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセス」,さまざまな呼ばれ方をするこの医療行為は,がんを代表とする生命予後に影響を与える疾患の罹患患者にとって重要であると考えられている.しかし,一方で,ACPの対象,内容や方法,開始時期,そしてACPの真のメリットなど,現在においても確定的なものが見えない状況があり,実践面では試行錯誤が繰り返されている.
ここでは,ACPの歴史を紐解き,定義を明確にし,研究状況を総括したうえで,実践においてなにが重要でどのような課題があるかを提示したい.
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