特集 スペシャリストが伝えたい消化器の症状マネジメント
Ⅱ.患者さんからこう言われたら? ~腹部編~
気持ちがわるい② ~電解質異常による悪心・嘔吐~
古井 奈美
1
1東京逓信病院・看護部・緩和ケアチーム/緩和ケア認定看護師
pp.465-468
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_465
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
事例
59歳,女性.乳がん.多発リンパ節転移・多発肝転移.2ヵ月前までアベマシクリブ(ベージニオ®)+フルベストラント(フェソロデックス®)療法を行っていたが,下痢による苦痛が強く患者の希望で,フルベストラント(フェソロデックス®)のみ継続中.1ヵ月前より腹痛が出現し,ロキソプロフェン(ロキソニン®)が処方された.2週間ごとに外来受診し,経過観察していた.
同居家族より,外来へ電話連絡があり「1週間前から『気持ちわるい』と言って,食事をしなくなった.無理して食べても吐いてしまう.食べないから元気がなくて,昼間も寝ていることが多くなった.次の外来まで待つのは心配なので診てほしい」と,受診希望あり.外来診察時に黄疸を認め,精査・加療目的で入院となった.
© Nankodo Co., Ltd., 2022