図解対症検査 消化器シリーズ・6
悪心・嘔吐
日野 貞雄
1
1胃腸病院
pp.1578-1581
発行日 1971年10月10日
Published Date 1971/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203858
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悪心・嘔吐は胃腸疾患ばかりでなく,多くの疾患で出現する.このため、鑑別診断のための検査は,全領域にわたるといってもよいほどである,このため,検査をすすめるに当たっては,問診で他の症状と組み合わせながら,検査の方向づけをしなければならない.また,一面では悪心・嘔吐を起こす頻度の高い疾患を目標に検査をすすめて行く方法もある.しかし,悪心・嘔吐は一過性のものも加えると,ひじょうに多く起こるので,統計的に頻度を示すことはむずかしい.また,病院の規模や専門によって,その頻度は異なり,筆者らの病院では全く消化器疾患に限定されているので,あまり参考にはならない(図1,2).この点Cabotの統計はある程度,実態を示しているように思われる(図3).
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