特集 アピアランスケア Up to Date
脱毛のケアとウイッグ選びの支援
藤間 勝子
1
Shoko TOMA
1
1国立がん研究センター中央病院 アピアランス支援センター
pp.233-236
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_233
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はじめに
治療に伴う外見の変化の中でも脱毛はその苦痛度の高い変化の1つ1)である.健康な人の約9割が「がん治療をすると脱毛する」,また4割が「治療を開始するとすぐ(一週間以内)に脱毛する」と思っており2),抗がん薬治療が示唆された途端に,高額のウイッグを購入する例はいまだにみられる.多くの場合,脱毛に対する不安は予期的なものであり,プロセスと時期,状態を正しく情報提供することで,患者は適切な対処を始められるが,どのような情報やケアを提供するかはいまだ定まっていない.そこで本稿では,臨床活動の参考となるよう国立がん研究センター中央病院アピアランス支援センターで行っている脱毛相談について,具体的な外見加工にかかわる部分を中心に報告する.併せて患者の関心が高い脱毛関連のトピックスについてもガイドライン2021に沿って解説する.
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