特集 明日から使える免疫関連有害事象マネジメント ~免疫チェックポイント阻害薬の看護ケア~
第Ⅱ章 免疫チェックポイント阻害薬治療の実際 ~看護師が押さえておくべきエッセンス~
【チーム医療】 看護師からみた免疫チェックポイント阻害薬治療のチーム医療
北村 悦子
1
1慶應義塾大学病院看護部/がん化学療法看護認定看護師
pp.132-134
発行日 2022年2月15日
Published Date 2022/2/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_132
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看護師の役割
治療選択の意思決定支援
従来の細胞障害性抗がん薬や分子標的治療薬に加え,免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が加わり,患者の治療選択肢は増加した.ICIには,特有な副作用として免疫関連有害事象(irAE)がある.irAEの特徴として,おのおのの発現頻度は低いものがほとんどであるが,全身多岐にわたり発現し,その時期を予測することはむずかしく,対応が遅れると重篤化する場合がある1).また,細胞障害性抗がん薬や分子標的治療薬は,薬剤を中止することで,副作用が改善することが少なくないが,ICIは投与を中止しても副作用が持続することがあり2),発症以降生涯にわたりその症状やその症状マネジメントのための薬剤投与とともに生きることを余儀なくされる.
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