特集 明日から使える免疫関連有害事象マネジメント ~免疫チェックポイント阻害薬の看護ケア~
第Ⅱ章 免疫チェックポイント阻害薬治療の実際 ~看護師が押さえておくべきエッセンス~
【チーム医療】 医師からみた免疫チェックポイント阻害薬治療のチーム医療
鹿毛 秀宣
1
1東京大学大学院医学系研究科社会連携講座次世代プレシジョンメディシン開発講座
pp.129-131
発行日 2022年2月15日
Published Date 2022/2/15
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_129
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免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の使用による副作用(≒免疫関連有害事象,irAE)は,従来の細胞障害性抗がん薬の副作用と比べて把握がむずかしい.その理由として,①irAEはほぼすべての臓器に免疫反応が起こりうる,②それぞれのirAEの頻度は高くない,③それぞれのirAEに特徴的な症状があまりない,④irAEの好発時期があいまい,などが挙げられる(表1).このため,重症化する前にirAEを疑い,対応をするためには,患者が自分で異常を認識して医療従事者に伝えることと,医療従事者が患者の異常に気づくことの両方が必要であり,多職種連携が重要になる.これを実現するためには,患者用の資材,マニュアル,ガイドライン1)の使用が有用である(表2).
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