特集 ゲノム医療とがん看護 ~私たちはなにを知って,なにをする?~
【がんゲノム医療の「いま」を知る!】
がん遺伝子パネル検査を受ける乳がん患者への看護 【germ-line】
山本 瀬奈
1
Sena YAMAMOTO
1
1大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
pp.742-744
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_742
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はじめに
乳がん領域では遺伝子情報に基づく個別化治療の試みが従来から進められてきた.サブタイプ分類や多遺伝子アッセイ(Oncotype DX,MammaPrintなど),ヒト上皮増殖因子受容体2型(HER2)陽性乳がんに対する抗HER2療法などがそれにあたる.この点をふまえると,ゲノム医療を少し身近に感じてもらえるのではないだろうか.がんゲノム医療の目的は個別化治療(がん治療)である.乳がん患者がゲノム医療について検討したりゲノム医療を希望したりするとき,私たちがん看護領域の看護師は,ゲノム医療を患者が歩む一連のプロセスの中に位置づけ,支援を継続する存在となることが重要であると考える.
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