特集 ゲノム医療とがん看護 ~私たちはなにを知って,なにをする?~
【がんゲノム医療入門】
がん遺伝子パネル検査を受ける患者への看護
菅野 かおり
1
Kaori SUGANO
1
1公益社団法人日本看護協会神戸研修センター
pp.724-726
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_724
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
はじめに
第3期がん対策推進基本計画に「がん医療の充実,がんゲノム医療」の項目が新設されたことによって,がんゲノム医療に携わる医療職や遺伝カウンセラーの育成・役割の明確化,がん患者への情報提供の方法,倫理的配慮,医療経済,がん遺伝子パネル検査のできる医療施設の特定など,がんゲノム医療を実施するための体制づくりは加速している.現在では,がんゲノム医療中核拠点病院を中心とした全国の多くの施設で,がん遺伝子パネル検査を受けることが可能になり,検査を希望する患者も増えてきている.
看護師は検査を希望している患者への情報提供や相談対応などを行う必要があるが,がんゲノム医療の理解は非常にむずかしく,自信を持って対応できない場合もあり,不安は大きいとよく耳にする.そこで,本稿では,がん遺伝子パネル検査にかかわる看護師はどのような知識や技術を持つ必要があり,検査を受ける患者に対して看護師はどのようなかかわりを持ち,支援していく必要があるのか述べたい.
© Nankodo Co., Ltd., 2020