特集 患者報告型アウトカム ~患者の体験をケアに活かす~
【がん看護において患者報告型アウトカムとして使われる主なツール】
ESAS, MDASI
升川 研人
1
Kento MASUKAWA
1
1東北大学医学系研究科保健学専攻緩和ケア看護学分野
pp.621-623
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_621
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はじめに
がん患者は複数の身体症状や精神症状を抱え,症状の程度も時間に沿って変化していく.そのため,がん患者をケアしていくにあたっては包括的な症状のアセスメントを継続して実施していくことが重要である.症状の多くは“主観的な”感覚であり,医療従事者は患者の症状を低く見積もったり,見逃したりすることが報告されている1,2).そのため,症状の包括的評価ができる患者報告型アウトカム尺度(PROMs:Patient Reported Outcome Reported Measures)の使用が推奨されている.代表的なPROMsとして,エドモントン症状評価尺度(ESAS:Edmonton Symptom Assessment Scale)やMDアンダーソン症状評価票(MDASI:M.D. Anderson Symptom Scale)が挙げられる.
© Nankodo Co., Ltd., 2020