特集2 がん患者・家族の質問に答えられる! 押さえておきたい“お金と制度”の話
休職中の生活費の補填 ~傷病手当金の利用で安心した療養生活を~
中 美歩子
1
Mihoko NAKA
1
1元黒部市民病院がん相談支援センター/看護師
キーワード:
#傷病手当金
,
#受給条件
,
#支給期間
,
#社会的治癒
,
#退職時の注意点
Keyword:
#傷病手当金
,
#受給条件
,
#支給期間
,
#社会的治癒
,
#退職時の注意点
pp.327-329
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_327
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Q 仕事を休んでおり,今後の生活費が心配です.
A 傷病手当金を申請して収入を確保しましょう.
はじめに
平成24年度のがん患者を対象にした調査によると,働くがん患者の約4分の1が離職し,約半数の収入が減少している1).休職中の生活を保障するために設けられた公的医療保険(以下,健康保険)の制度の一つに「傷病手当金」の給付があるが,がん患者の約4割はこれを知らないまま利用せずに経済的不安を抱えた状態でがんと向き合っている現状がある2).本稿では,一般的な「傷病手当金」の制度の概要と留意点について述べる.なお,傷病手当金は各健康保険によって詳細が異なる部分があるため気を付けていただきたい.
© Nankodo Co., Ltd., 2020