特集 災害時のがん看護を考える ~被災地における経験からの提言~
災害時にがん患者を支援する医療スタッフが直面する問題 ~東日本大震災における被災沿岸地域の医療者へのインタビュー調査から~
菅野 喜久子
1
Kikuko KANNO
1
1石巻赤十字病院地域医療連携課/がん看護専門看護師/緩和ケア認定看護師
pp.269-272
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango24_269
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2011年3月11日に発生した東日本大震災では,わが国の観測史上最大のマグニチュード9.0の地震が三陸沖で発生し,その後の大津波は東北から関東の太平洋沿岸地域に壊滅的な被害を与え,3万人近い死者・行方不明者を出した.震災直後の医療ニーズは,超急性期,外傷傷病者への救命医療ニーズよりも,透析患者や在宅酸素療養患者など慢性疾患をもつ被災者への慢性期医療ニーズが高い状態が長期間にわたり続いた.
本稿では,東日本大震災のがん緩和ケア・在宅医療に関する調査をもとに災害時の医療スタッフが直面する問題について述べる.
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