便失禁の治療-診療ガイドラインの解説を含めて
便失禁の治療 薬物治療
角田 明良
1
1亀田総合病院 消化器外科
キーワード:
Amitriptyline
,
Loperamide
,
浣腸
,
坐剤
,
便失禁
,
Polycarbophil
,
Ramosetron
,
Lecicarbon
,
Sodium Phosphate
Keyword:
Amitriptyline
,
Enema
,
Fecal Incontinence
,
Loperamide
,
Suppositories
,
Sodium Phosphate
,
Calcium Polycarbophil
,
Ramosetron
pp.225-227
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017135881
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軟便を伴う便失禁に対して,calcium polycarbophilは有用である.軟便を伴う便失禁に対して,loperamideは有用であるが,便秘症の副作用に注意して,症例ごとに用量を適量化する必要がある.下痢型の過敏性腸症候群における切迫性便失禁に対しては,ramosetronは有用である.軟便を伴わない便失禁に対しては,amitriptylineなどの抗うつ薬が有用な場合がある.糞便塞栓に伴う溢流性の漏出性便失禁に対して,排便習慣指導に加えて,坐薬や浣腸による定期的な直腸の空虚化は有用である.
©Nankodo Co., Ltd., 2017