書評
ただいま留学準備中(改訂第2版)―医師が知るべき留学へのコンパス
稲木 紀幸
1
1金沢大学消化管外科/乳腺外科
pp.382
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka86_382
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- 文献概要
2020年初頭より世界を席巻した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は,人々どうしの距離を遠いものとし,国と国の往来を鎖国以上に閉ざした.学問のコミュニケーションといえる留学をも,モチベーションの高い若者たちから遠ざけてしまった.数年を経た今日,あのパンデミックがなかったかのように人々の往来が再び行われていることに人類の強さを感じる一方で,留学という一種の文化が再興しているかどうかは不安なところである.確かに,パンデミックから生まれたZoomに代表される新しいコミュニケーションツールは,どこでもドアのように外国の人々とのパソコン上でのface to faceを実現した.パンデミック後もその利点は活用され,人々の職務スタイルや会議の概念をよい意味で改善し,今まさに始まる医師の働き方改革にもおおいに役に立つことであろう.
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