特集 眼科専門医に必要な「全身疾患と眼」のすべてコラム
眼科研究こぼれ話
独身の留学
坂井 譲
1
1川崎医科大学
pp.309
発行日 2007年10月30日
Published Date 2007/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102052
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眼科医になった理由というものは,個々それぞれであったと思います。どんな眼科医になろうかなと思案している若い医師に,私の基礎的研究の体験について,お話させていただきます。
私は故郷・神戸を離れ,愛媛大学で大学生活を満喫した後に神戸大学眼科に入局いたしました。1年の研修を終え,かねてから基礎研究に興味があったので大学院に進みました。あの頃,大学院を受験するには英語ともう1つの外国語が必要でした。そのために1年目の研修医のときからフランス語会話を習っていました。なぜ,フランス語を? 大学1年生のとき,ドイツ語の最初の授業で発音が下手だと教官に言われ,「最初からできるようなら授業に来るわけがない!」と,いわゆるケンカをしてしまい,フランス語を第2外国語として選択せざるをえなかっただけなんですが。とにかく,多くの同級生が臨床の腕を磨くほうに興味をもっていた時期に「若いときに寄り道をしたい」という動機で進学しましたね。
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