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特集 進行消化器癌に対するconversion surgeryのすべて
II. 各論
4. 肝胆膵
2)肝門部領域胆道癌に対するconversion手術
Conversion surgery for perihilar biliary tract cancer
髙橋 祐
1
,
井上 陽介
1
,
伊藤 寛倫
1
,
佐藤 崇文
1
,
小野 嘉大
1
,
大庭 篤志
1
Y. Takahashi
1
,
Y. Inoue
1
,
H. Ito
1
,
T. Sato
1
,
Y. Ono
1
,
A. Oba
1
1がん研究会有明病院肝胆膵外科
キーワード:
切除不能肝門部領域胆道癌
,
conversion手術
Keyword:
切除不能肝門部領域胆道癌
,
conversion手術
pp.1422-1434
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka85_1422
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胆道癌は外科的切除が長期生存を期待できる唯一の治療法であるが,切除不能の進行癌でみつかる症例は多い.今回,初診時切除不能と診断し,化学療法後に根治切除(conversion手術)を企図した24例の検討を行った[うち18例(75%)に根治手術を施行].同時期に施行した切除先行(upfront手術)症例と比較しおおむね同等の短期成績,長期成績であった.今後,化学療法をはじめとする集学的治療の進歩により,切除不能肝門部領域胆道癌に対するconversion手術は増加すると思われるが,個々の施設により切除可能・不能の定義が異なるうえに,対応可能な術式にも大きな差があること,化学療法中の効果判定のむずかしさ,conversion手術の適応基準・適格症例の検討など,まだまだ問題は多く残る.まずは,肝門部領域胆管癌に対する本邦独自の切除可能性分類の構築が必要と考える.
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