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特集 内視鏡手術からみえる新しい解剖学
II. 下部消化管
7.自律神経温存の際に必要な直腸周囲神経の解剖
Anatomy of the perirectal nerves necessary for autonomic nerve preservation
久戸瀬 洋三
1
,
塚本 俊輔
1
,
森谷 弘乃介
1
,
井上 学
1
,
髙見澤 康之
1
,
金光 幸秀
1
Y. Kudose
1
,
S. Tsukamoto
1
,
K. Moritani
1
,
M. Inoue
1
,
Y. Takamizawa
1
,
Y. Kanemitsu
1
1国立がん研究センター中央病院大腸外科
キーワード:
直腸
,
筋膜
,
自律神経
Keyword:
直腸
,
筋膜
,
自律神経
pp.489-492
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka84_489
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直腸癌手術においてもっとも重要なことは,根治性を担保しつつ機能を温存することである.下腹神経や骨盤神経叢,骨盤内臓神経などの自律神経損傷は術後の性機能障害および排尿障害をきたし生活の質(QOL)を著しく低下させるため,温存するために適切な剝離層を意識することが重要である.開腹手術の際には骨盤内自律神経は直視がむずかしかったが,内視鏡手術の時代が到来したことで術中に神経の走行が意識されることが多くなってきた.本稿では直腸癌術後の機能温存に直結する直腸周囲の自律神経の解剖について述べる.
© Nankodo Co., Ltd., 2022