Japanese
English
特集 COVID-19下の外科診療
II. 各論
5.移植医療におけるCOVID-19対策
Organ transplantation and coronavirus disease 2019(COVID-19)
山永 成美
1
,
吉川 美喜子
2
,
蔵満 薫
3
,
日比 泰造
4
,
湯沢 賢治
5
,
江川 裕人
6
S. Yamanaga
1
,
M. Yoshikawa
2
,
K. Kuramitsu
3
,
T. Hibi
4
,
K. Yuzawa
5
,
H. Egawa
6
1熊本赤十字病院外科
2京都府立医科大学移植・一般外科
3神戸大学肝胆膵外科
4熊本大学移植外科・小児外科
5水戸医療センター臨床研究センター
6東京女子医科大学消化器外科
キーワード:
移植医療
,
COVID-19
,
免疫抑制
Keyword:
移植医療
,
COVID-19
,
免疫抑制
pp.996-1000
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka83_996
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2019年末からの中国・武漢での報告後,瞬く間に世界中に拡散した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は,現在も収束することなく拡大し続けている.COVID-19は,移植医療のあり方に大きな影響をもたらし,世界中の多くの移植施設で,生命にかかわる臓器の移植を除き,生体移植を中心とした待機可能な移植は一時停止を余儀なくされた.ドナーからの伝播の可能性,院内感染の可能性,移植患者への感染対応など,さまざまな状況を想定し,院内のコンセンサスを得ることで,現状では多くの施設が移植医療の提供を再開した.しかし,安心・安全な移植医療を提供し続けるためには,COVID-19以前とは異なる新しい移植医療の様式を実践していく必要がある.これまでに得られたCOVID-19と移植医療に関する文献的報告をレビューし,“withコロナ”の移植医療のあり方とともに報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2021