書評
正解を目指さない!? 意思決定⇔支援―人生最終段階の話し合い
笹子 三津留
1
1淀川キリスト教病院外科
pp.78
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_78
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- 文献概要
この本のタイトルは,脳に明確に訴えはしないが,おおよそのヒントを与えると同時に,なんだろうと疑問をもたせるに十分なものである.人生の最終段階,少し前には終末期といわれていた段階の患者さんとどう向き合えばよいのかを書いた著書である.この著者は,まだ50歳にも満たない人生経験でこの著作をものにしている.70歳を超え,自分の死と患者の死が重なり始めた年代の医療者にすれば,こんな若僧に何がわかるんだ,理屈をこねているだけじゃないか,と思われるかもしれない内容である.確かに理屈好きである.でも,たくさんの経験をし,常に患者から学んでいる.
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