特集 オンコ・ジェネラリスト—「がん」に強い総合診療医をめざして
【治療に関わる!連携する!】
多職種連携と意思決定支援❶病院総合医(ホスピタリスト)編—人生の最終段階における意思決定と地域連携
高山 義浩
1
1沖縄県立中部病院 感染症内科
キーワード:
インフォームド・コンセント
,
アドバンス・ケア・プランニング
,
DNAR
,
地域連携
Keyword:
インフォームド・コンセント
,
アドバンス・ケア・プランニング
,
DNAR
,
地域連携
pp.1226-1229
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201689
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Case
人生の最終段階において「施設療養」を希望している症例
患者:78歳、女性。3年前から有料老人ホーム入所中。肝内胆管がんに対する化学療法を継続してきたが、本人の意思により終了して施設に戻っていた。長女が、施設近隣に在住。夫は5年前に他界。
現病歴:数日前から経口摂取しなくなったとのことで、再入院となった。本人は衰弱しており、声かけに開眼するが発語はない。悪心・嘔吐・腹痛などの消化器症状はなく、過度に負担をかけない範囲で精査したが、進行がんによる「悪液質症候群」と考えられた。施設の担当者(介護福祉士)は「食べられないのであれば、経管栄養を開始するのがよい」と考えている。一方、子どもたちは「自然経過に任せるのがよい」と考えている。
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