Japanese
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特集 大学病院では学べない外科臨床
VIII. 耳鼻科
1.舌損傷
Tongue injury
泰地 秀信
1
H. Taiji
1
1つくし野耳鼻咽喉科
キーワード:
舌損傷
,
口腔外傷
,
杙創
Keyword:
舌損傷
,
口腔外傷
,
杙創
pp.573-575
発行日 2020年4月25日
Published Date 2020/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_573
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舌損傷には単独で起こるものと,歯牙損傷や下顎骨骨折などを伴う多発外傷がある.舌の外傷・損傷は,食事の際に偶発的に舌を噛んでしまうことによって生じる単独の外傷が多いが,咀嚼時のものであれば損傷は軽度であり,通常は治療を要しない.単独の舌外傷としての受診は乳幼児に多く,転倒・転落・衝突で起こるものが多い.舌は血管が豊富なため,舌外傷では浅い傷でも大量出血や腫脹をきたしやすい.損傷が広範囲に及ぶか周辺組織の損傷を伴う場合には,浮腫により気道閉塞を生じるリスクがある.舌損傷のプライマリケアでは出血対策と気道確保が重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2020