症例
小切開創からの大量洗浄が奏効した腹腔鏡下直腸切除術後縫合不全および腹膜炎の1例
安井 講平
1
,
石黒 成治
1
,
小松 俊一郎
1
,
安藤 景一
1
,
大澤 高陽
1
,
佐野 力
1
1愛知医科大学消化器外科
キーワード:
腹腔鏡下大腸手術
,
大量洗浄
,
ドレナージ
Keyword:
腹腔鏡下大腸手術
,
大量洗浄
,
ドレナージ
pp.1091-1094
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka79_1091
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに 従来の腹腔鏡下直腸手術において,縫合不全による腹膜炎症例に対しては開腹下の洗浄ドレナージが原則的に行われてきた.一方で腹腔鏡手術例の汎用から,近年では腹膜炎を起こしているような縫合不全に対しても,腹腔鏡下で治療しえたという報告が散見される1).今回,直腸癌術後縫合不全による腹膜炎に対し,臍部ポートサイトの小切開創から腹腔内大量洗浄を行い,腹腔鏡補助下にドレーンを留置,人工肛門を造設しポートサイトを有効利用した1例を経験したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2017