Japanese
English
整形外科外来診療の工夫――診断,保存療法,外来手術 Ⅲ.その他
手足末梢神経障害(ニューロパシー)の鑑別診断とそのコツ
Differential diagnosis method and tips for limb peripheral neuropathy
井尻 慎一郎
1
S. Ijiri
1
1井尻整形外科
1Ijiri Orthopedic Clinic, Kobe
キーワード:
differential diagnosis
,
method and tip
,
limb peripheral neuropathy
Keyword:
differential diagnosis
,
method and tip
,
limb peripheral neuropathy
pp.153-161
発行日 2024年10月31日
Published Date 2024/10/31
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei86_153
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は じ め に
手足の末梢神経障害(ニューロパシー)で整形外科を初診で受診する患者には,整形外科的疾患が原因であるだけでなく,脳梗塞やParkinson病などの他科疾患が原因であることが少なくない.手足の末梢神経障害だけでなく,歩行障害やふらつきで整形外科を受診することもある.整形外科医が脳神経内科的,代謝性,アルコール性や遺伝性疾患を網羅することはむずかしい.さらに神経障害の患者の訴えや症状は単純ではなく,真意を読みとる深い洞察力も必要となる1).
本稿では,筆者が外来で実際に行っている整形外科的末梢神経障害の鑑別診断法とそのコツを解説することにより,日常診療に少しでも役に立てていただきたいと願っている.
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