Japanese
English
シンポジウム 骨悪性線維性組織球腫
骨MFHの病理学的鑑別診断
Histopathological Differential Diagnosis of Malignant Fibrous Histiocytoma (MFH) of Bone
牛込 新一郎
1
,
高桑 俊文
1
,
中島 久弥
1
,
三好 邦達
2
,
福間 久俊
3
,
広田 映五
4
,
高田 典彦
5
,
桑原 竹一郎
6
,
下田 忠和
7
,
石川 栄世
7
,
森内 幸子
8
Shinichiro Ushigome
1
1聖マリアンナ医科大学第二病理
2聖マリアンナ医大整形外科
3国立がんセンター整形外科
4国立がんセンター病理
5千葉県がんセンター整形外科
6千葉県がんセンター病理
7慈恵医大病理
8日本女子大家政学部食物学科
1Department of Pathology, St. Marianna University School of Medicine
キーワード:
骨
,
bone
,
悪性線維性組織球腫
,
MFH
,
免疫組織化学
,
immunohistochemistry
,
鑑別診断
,
differential diagnosis
Keyword:
骨
,
bone
,
悪性線維性組織球腫
,
MFH
,
免疫組織化学
,
immunohistochemistry
,
鑑別診断
,
differential diagnosis
pp.275-283
発行日 1987年3月25日
Published Date 1987/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907571
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抄録:骨のMFH(16例)を中心に,骨肉腫(II),線維肉腫(2),MFH vs骨肉腫(2),悪性骨巨細胞腫vs骨肉腫(3)について,光顕的および免疫組織化学的に検索し,鑑別要点を求めた.
[結果]1.MFHを示唆する像が観察されても,小児例では骨肉腫の可能性を十分除外すべきである.一方,中高年の例ではMFH像が主体であっても,tumor osteoidが一部にあれば骨肉腫と診断すべきである.2.osteocalcin(Gla蛋白)は信頼できる骨肉腫のマーカーで,MFHや線維肉腫との鑑別に役立つことを示した.3.tumor osteoidが明確でない生検材料でも,osteocalcin(+)の場合は,骨肉腫の可能性が高く,tumor osteoidを探す努力が必要である.4.α1-antichymotrypsinを始め組織球マーカーは骨肉腫等でも(+)となるので,その陽性像からMFHと診断してはならない.以上から,tumor osteoidか単純な膠原線維かの区別が大切で,その形態的特徴を述べた.
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