Japanese
English
小児整形外科up-to-date Ⅶ.筋・神経疾患
2.二分脊椎
二分脊椎の踵足変形に対する前脛骨筋腱後方移行術
Posterior transfer of the tibialis anterior tendon for talipes calcaneus deformity with spina bifida
水野 稚香
1
,
落合 達宏
1
,
髙橋 祐子
2
,
小松 繁允
1
C. Mizuno
1
,
T. Ochiai
1
,
Y. Takahashi
2
,
S. Komatsu
1
1宮城県立こども病院整形外科
2宮城県立こども病院リハビリテーション科
1Dept. of Orthop. Surg., Miyagi Children’s Hospital, Sendai
キーワード:
talipes calcaneus deformity
,
spina bifida
,
posterior transfer
,
tibialis anterior tendon
Keyword:
talipes calcaneus deformity
,
spina bifida
,
posterior transfer
,
tibialis anterior tendon
pp.211-214
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei85_211
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は じ め に
二分脊椎では,下肢の弛緩性麻痺により歩行困難や下肢の変形を伴う.その麻痺レベルにより足部変形が予測され,L5残存麻痺では踵足や内反凹足を呈する.踵足は,L5髄節の足背屈筋が残存し,S1髄節以遠の底屈筋が麻痺した病態で生じる.底屈筋が麻痺すると,本来なら踵が挙上するプッシュオフ時においても爪先挙上位となり,踵で接地する.
当科では二分脊椎の踵足に対して,前脛骨筋の足関節背屈力を底屈力に変換する前脛骨筋腱後方移行術(posterior transfer of tibialis anterior tendon:PTTA)を行っている.われわれの先行研究では,PTTAにより22足中の86%が爪先立ち立位保持,爪先歩行が可能となっている1).本稿では踵足に対する当科の治療戦略と,術前のMRIにおける残存筋と麻痺筋の評価で術後の機能的予後の予測が可能かについて検討した結果を述べる.
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