Japanese
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骨・関節感染症の治療戦略 Ⅴ.治療各論
6.悪性骨腫瘍領域の感染(予防,治療)
下肢の悪性骨腫瘍領域における腫瘍用インプラント周囲感染の治療戦略
Management of periprosthetic joint infection following megaprosthesis reconstruction in patient with malignant bone tumor of the lower limb
若間 仁司
1
,
馬場 一郎
1
,
岡本 純典
1
,
根尾 昌志
1
H. Wakama
1
,
I. Baba
1
,
Y. Okamoto
1
,
M. Neo
1
1大阪医科薬科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Division of Vital Care and Reconstructive Medicine, Osaka Medical and Pharmaceutical University, Takatsuki
キーワード:
cement spacer
,
malignant bone tumor
,
megaprosthesis
,
periprosthetic joint infection
Keyword:
cement spacer
,
malignant bone tumor
,
megaprosthesis
,
periprosthetic joint infection
pp.215-222
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei81_215
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は じ め に
下肢に生じた悪性骨腫瘍に対するインプラントを用いた再建術は,腫瘍用インプラントを要することが多い.本術式の最大の合併症であるインプラント周囲感染は8~15%に発生するという報告もあり,通常の人工関節置換術と比較すると8~15倍にも及ぶ1~6).腫瘍用人工関節周囲感染に対する手術的治療は温存可能な骨量が乏しいこと,母床骨や軟部組織の処置がむずかしいこと,セメントスペーサーの作製がむずかしいことなどから,治療に難渋することも少なくない.また,患者の全身状態に合わせて治療法を選択する必要があり,治療戦略には一定のコンセンサスが得られていない.本稿では,筆者らが経験した症例を提示し,その治療法の詳細を報告する.
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