Japanese
English
骨・軟部腫瘍のマネジメント(その2) Ⅵ.転移性骨腫瘍の治療
3)四肢骨転移への手術的治療
大腿骨転移性骨腫瘍のマネジメント
-――病的骨折の危険予測
Assessment of the risk factors for pathological fractures for femoral metastases
西庄 俊彦
1
,
大道 泰之
2
,
土岐 俊一
3
,
宮城 亮
4
,
西良 浩一
3
T. Nishisho
1
,
Y. Omichi
2
,
S. Toki
3
,
R. Miyagi
4
,
K. Sairyo
3
1徳島大学脊椎関節機能再建外科学
2徳島大学先端医学教育研究プロジェクト
3徳島大学運動機能外科学
4徳島県立中央病院整形外科
1Dept. of Orthop., Institute of Biomedical Sciences, Tokushima University Graduate School, Tokushima
キーワード:
bone metastases
,
femur
,
pathological fracture
,
impending fracture
,
Mirels scoring system
Keyword:
bone metastases
,
femur
,
pathological fracture
,
impending fracture
,
Mirels scoring system
pp.165-168
発行日 2021年10月25日
Published Date 2021/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei80_165
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は じ め に
大腿骨は脊椎,骨盤などとともに骨転移が多くみられる部位である.病的骨折や疼痛により重篤な日常生活動作(ADL)の低下を招くが,大腿骨骨転移に対する手術は脊椎や骨盤に比べると侵襲は少なく,手術による介入を行いやすい.一方,どういった症例にいつ手術を行うかは症例によっては判断に迷うことも少なくない.このため手術適応を明確にしておくことは重要である.
本稿では,目の前の大腿骨骨転移が遅かれ早かれ骨折にいたるものであるのか,それとも放射線治療などの保存的治療でも骨折を起こさないものなのかを判断する根拠を,「病的骨折危険予測」につき総説を行うとともに当施設の検討を紹介する.手術方法の選択(腫瘍用にするか骨接合にするかなど)については他稿に譲る.
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