通常の骨折と誤診され髄内釘治療を受けた大腿骨発生未分化多形肉腫による病的骨折の1例

Pathological fracture due to undifferentiated pleomorphic sarcoma of femur that was misdiagnosed as an usual fracture and treated with an intramedullary nail：report of a case

　病的骨折は，病変により脆弱化した骨に骨折が生じるもので，放射線学的所見に基づいて診断されるが，放射線学的所見が明らかでなく見逃されることもある．病変が原発性悪性骨腫瘍による病的骨折と気づかずに骨折の治療がされれば，その後により侵襲的な治療を受けることになるか，患肢あるいは命を失うことになる^1～3）．

　われわれは通常の骨折と誤診され，髄内釘治療を受けた大腿骨発生未分化多形肉腫による病的骨折の1例を報告する．