Japanese
English
シンポジウム 骨巨細胞腫の診断と治療
骨巨細胞腫治療成績の比較—特に凍結手術症例について
The Surgical Treatment of Giant Cell Tumor of Bone: Especially the Roll of Cryosurgery
高田 典彦
1
,
保高 英二
1
,
梅田 透
1
,
井上 駿一
2
,
松井 宣夫
2
,
石井 猛
2
Norihiko Takada
1
1千葉県がんセンター整形外科
2千葉大学医学部整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Chiba Cancer Center Hospital
キーワード:
骨巨細胞腫
,
giant cell tumor
,
凍結手術
,
cryosurgery
,
手術療法
,
surgical treatment
Keyword:
骨巨細胞腫
,
giant cell tumor
,
凍結手術
,
cryosurgery
,
手術療法
,
surgical treatment
pp.867-871
発行日 1985年7月25日
Published Date 1985/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907231
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抄録:骨巨細胞腫は関節近傍に好発する為,広範切除後の再構築がむずかしく術後関節機能低下をきたす可能性もある.そのため,我々は1972年以後,骨巨細胞腫の手術方法として準広範切除を行い,関節軟骨直下のみは掻爬手術にとどめ,cryosurgeryの導入により残存微小腫瘍細胞のcryonecrosisを期待し局所再発の可能性を最小限にし,関節機能温存を図った.昭和33年以降,我々の治療した骨巨細胞腫66例につき,治療法の変遷に従う治療成績について比較検討した.(結果)単純掻爬例では8/14(57%)の局所再発をみた.広範切除群では2/12(17%)の局所再発をみた.Cryosurgery導入群では2/35(5%)の局成再発であり,術後遷延感染症1例をみたが骨癒合の遅延例はない.また術後変形治癒1例,変形性関節症2例をみた.(結論)骨巨細胞腫の手術療法としては準広範切除に加えて関節軟骨直下のみcryosurgeryの導入により関節機能を保ちつつ局所再発を予防可能である.
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