Japanese
English
しびれ・痛みに対する整形外科診療の進歩 Ⅱ.疾患・病態別の診断・治療
1.頚椎・上肢
超音波ガイド下頚椎神経根ブロックを利用した肩関節授動術
The current treatment option of frozen shoulder
西頭 知宏
1
,
笹沼 秀幸
1
,
飯島 裕生
1
,
金谷 裕司
1
,
竹下 克志
1
T. Saito
1
,
H. Sasanuma
1
,
Y. Iijima
1
,
Y. Kanaya
1
,
K. Takeshita
1
1自治医科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Jichi Medical University, Shimotsuke
キーワード:
frozen shoulder
,
ultrasound-guided block
,
manipulation
Keyword:
frozen shoulder
,
ultrasound-guided block
,
manipulation
pp.106-109
発行日 2018年10月30日
Published Date 2018/10/30
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei74_106
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は じ め に
凍結肩は日常診療でよく遭遇する疾患であり,有病率は2~5%と報告されている1).治療法はさまざま報告されているが,まずは保存的治療が行われる2).消炎鎮痛薬の内服,理学療法,関節内へのヒアルロン酸やステロイド投与が行われる.保存的治療に抵抗する場合には,全身麻酔下の授動術や関節鏡視下関節包解離術が行われるが,日本の現状では全身麻酔,入院管理を必要とする.凍結肩を発症する年齢の患者では,社会的に入院がむずかしい場合が多く,入院せず外来で行える治療が求められてきた.近年,整形外科分野での超音波の発展が目覚ましく,超音波ガイド下に頚椎神経根や腕神経叢をブロックし肩関節授動術を行う治療が徐々に拡大してきた3).本論文では,保存的治療に抵抗する凍結肩に対する超音波ガイド下頚椎神経根ブロックを行い肩関節授動術(授動術)を行った臨床成績を報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018