Japanese
English
スポーツ傷害の予防・診断・治療 Ⅰ.総 論
4.新しい治療機器・薬剤
難治性ランニング障害に対する体外衝撃波治療
Experience with the use of extracorporeal shockwave therapy(ESWT)for the treatment of refractory lower leg injury caused by running activity
田中 健太
1,2
,
金森 章浩
1,2
,
梶原 将也
1,2
,
西田 雄亮
1,2
,
西野 衆文
1,2
,
山崎 正志
1,2
K. Tanaka
1,2
,
A. Kanamori
1,2
,
M. Kajiwara
1,2
,
Y. Nishida
1,2
,
T. Nishino
1,2
,
M. Yamazaki
1,2
1つくばスポーツ医学健康科学センター
2筑波大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Faculty of Medicine, University of Tsukuba, Tsukuba
キーワード:
shock wave
,
medial tibial stress syndrome
,
achilles tendinopathy
Keyword:
shock wave
,
medial tibial stress syndrome
,
achilles tendinopathy
pp.72-75
発行日 2018年4月25日
Published Date 2018/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei73_72
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は じ め に
近年スポーツに起因する腱症,腱炎,疲労骨折などに体外衝撃波療法(ESWT)が応用されている.ESWTは1980年にChaussyによって尿路結石破砕治療として報告され,泌尿器科領域で発達した1).1990年代からは偽関節や腱付着部症に対する治療効果が報告され,近年ではその組織修復効果2~5)や除痛効果6~8)から難治性スポーツ障害の治療として用いられている.
ランニングに起因する障害は繰り返される軽微なストレスにより,腱・腱付着部や骨組織が傷害されるものが多く,重症化するまでは疼痛が軽度なことが多い.そのため,痛みを抱えながら競技を続行することがしばしばみられ,難治化しやすい.
本稿では当院で治療対象としているmedial tibial stress syndrome(MTSS),Achilles腱炎の治療経験とその他の疾患の経験に文献的考察を加えて報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018