人工関節置換術-最新の知見
手術手技 筋肉切離を最小限にした手術 両側股関節脱臼に対しSchanz手術が施行された症例に対し筋間進入による最小侵襲人工股関節全置換術を施行した1例
湯朝 信博
1
,
橋場 伸一郎
,
岡部 高弘
,
北原 洋
,
伊藤 知之
,
遠藤 直人
1板橋中央総合病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
股関節脱臼
,
X線CT
,
最小侵襲手術
,
三次元イメージング
,
股関節置換術
,
コンピュータ支援手術
Keyword:
Hip Dislocation
,
Radiography
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Range of Motion, Articular
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Surgery, Computer-Assisted
pp.99-102
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270808
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66歳女、両股関節痛を主訴とした。両側先天股脱に対して成長期前にSchanz手術を受け、思春期から成人期まで通常の生活を送っていたが、40歳頃から両股関節の可動域(ROM)制限が進行し、60歳時より主訴による歩行困難が出現した。術前三次元(3-D)CTではSchanz骨切り部での外反、伸展変形がみられ、左側のROM制限と右側の強度の内転拘縮肢位を認めたものの、股関節の形態は変形性関節症性変化以外に著変ないと考えられた。3-Dナビゲーションシステムによるプランニングを行い、術後早期の後療法開始を期待して大腿骨骨切り術は加えず、仰臥位前外側筋間進入による最小侵襲人工股関節全置換術を行った。術後経過は良好で術後1年6ヵ月経過後には100m程度の独歩が可能となり、日常生活動作での訴えやX線像上のステムの沈み込みは認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2014