小児整形外科疾患 診断・治療の進歩
診断・評価の進歩 超音波、その他 新生児に対する超音波股関節検診
青木 恵
1
,
末綱 太
1八戸市立市民病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
股関節
,
股関節脱臼-先天性
,
集団検診
,
超音波診断
,
分散分析
,
理学的検査
,
育児相談
Keyword:
Analysis of Variance
,
Hip Dislocation, Congenital
,
Hip Joint
,
Mass Screening
,
Radiography
,
Physical Examination
,
Ultrasonography
pp.37-42
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014039846
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当院で出生または新生児搬送された新生児1197例に対して超音波股関節検診を行い、その結果を報告した。いずれも在胎週数37~41週の正期産であり、男児618例、女児579例であった。その結果、超音波検査にてGraf法α角が60°未満(type IIa以上)が認められたものは249例(20.8%)であり、うち2例は装具による治療を行った。α角はtype IIa群では生後1ヵ月迄に急激な増大を示し、β角はtype I、IIa群とも1ヵ月時と比べ3ヵ月時に有意な減少が認められた。以上の結果から、新生児より1ヵ月の時期は股関節の弛緩性が高まり、同時期に適切な育児指導を行うことで脱臼への進行を予防できる可能性が示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2013