発行日 2004年10月25日
Published Date 2004/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2005029223
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橈骨遠位端骨折に伴う関節内軟部組織損傷の診断と治療について述べ,関節鏡下整復固定術を施行した33例(男23例,女10例,平均39.5歳)の成績を報告した.骨折型はAO/ASIF分類でB1が2例,B3が1例,C1が8例,C2が11例,C3が11例であった.舟状月状骨間靱帯損傷はGeissler分類grade(G)-1が4例,G-2が8例,G-3が14例,月状三角骨間靱帯損傷はG-2が2例,G-3が6例で,G-3の20例に対し経皮的ピンニング固定を施行した.三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷はPalmer分類で1Aが3例,1Bが1例,1Cが1例,1Dが9例であった.尺骨茎状突起基部骨折が10例存在し,うち5例でTFCC損傷を合併していた.1B例と骨折例に術前遠位橈尺関節の不安定性を認めたが,各々鏡視下縫合術,観血的骨接合術を施行し,不安定性は消失した.1D例のうち,遠位橈尺関節の不安定性を生じていたのは骨折合併の4例のみで,全例尺骨茎状突起の骨接合術で解消した
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