発行日 2003年4月25日
Published Date 2003/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2003250281
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軟部腫瘍外科的切除41例(男16例,女25例,平均58.0歳).軟部肉腫は29例(A群)で,初発腫瘍16例,局所再発13例,遠隔転移は9例に認め,良性軟部腫瘍は12例(B群)であった.テロメラーゼ活性はA群の52%で検出され,B群では0%であった.human telomerase reverse transcriptase(hTERT)mRNAの発現はA群66%,B群42%であった.A群の再発例は77%,初発例は31%にテロメラーゼ活性が検出され,hTERT mRNA発現は各々92%,44%で,いずれも両者間に有意差が認められた.遠隔転移例では89%がテロメラーゼ活性,hTERT mRNA発現を示し,遠隔転移のない20例では各々35%,50%と転移の有無で有意差が認められた.6~62ヵ月の経過観察中に局所再発の4例が遠隔転移で死亡したが,いずれもテロメラーゼ活性,hTERT mRNA発現が認められた.定量値を検討したところ,hTERT mRNAの平均値はA群がB群よりも有意に高く,局所再発例,遠隔転移例は,各々初発例,非転移例に比較して高値であった
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