発行日 2002年10月10日
Published Date 2002/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2003088673
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変形性関節症(OA)の関節マーカーとして代表的なアグリカン由来フラグメントとII型プロコラーゲンC末端(pCOL II-C)について,各々の特徴,測定法,OAの進展・治療に伴う変動などを概説した.軟骨特異性の高いケラタン硫酸(KS)の測定はアグリカンの異化マーカーとして有用である.関節液中KS濃度はOAの病期進行にしたがって低下し,残存軟骨量の減少を反映する.関節液中pCOL II-C濃度は病期の進行に従い上昇するが,末期にはかえって低下する.これはOAにおいてII型コラーゲン合成能は正常よりも亢進するが,OA末期では残存軟骨量の極端な減少又は軟骨細胞代謝の低下に伴い逆に低下することを反映している
©Nankodo Co., Ltd., 2002