発行日 2008年9月20日
Published Date 2008/9/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2008371110
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病状の受け入れが困難で治療拒否を続けてきた終末期癌患者(60代・男性。食道癌)への関わりについて報告した。患者は離婚歴があり、離婚後は独り暮らしで家族との関係も希薄であり、主治医から連絡を受けた長女がキーパーソンとなった。看護師は怒りや否認、抑うつのある患者理解のためカンファレンスを繰り返し行い、日常生活援助のあり方を見直し、ベッド上でのリハビリテーションや気分転換などを取り入れるとともに、できるだけ訪室し患者の思いを傾聴した。また、長女の来院時には患者へのケアの参加を可能な範囲で促し、患者が長女の来院を心待ちにしていることなどをフィードバックし、長女の思いが表出できるような機会を設けた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008