発行日 2007年1月20日
Published Date 2007/1/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2007144853
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
本研究の目的は、同種造血幹細胞移植を受けた患者のQOLを、移植後経過年数別に健康関連QOL尺度であるSF-36を用いて国民標準値と比較し、構成面接を施行した内容を含めて検討を行い、看護への示唆を得ることである。対象者は、同種造血幹細胞移植を受け、外来にて経過観察されている患者24名である。本研究により、移植後全経過において、精神的な日常役割機能が国民標準値より高くなる傾向が明らかとなった。また、移植後、身体面の影響は長期間にわたり患者のQOLに影響を及ぼすが、移植後36ヵ月以上になると改善傾向がみられる。そのため、長期的な展望に立った退院指導の重要性が再確認された。また、移植後36ヵ月を経過しても「全体的健康感」は低い傾向にあり、健康に対する不安は移植後も消失しないため、継続的な看護介入の必要性が示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2007