発行日 2003年1月20日
Published Date 2003/1/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2003164735
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ガン性消化器管閉塞に対する金属ステント治療に関して,表情・状態・満足度・家族印象について患者側にアンケート調査を施行し,医療者側評価と比較検討した.対象はガン性消化器管狭窄患者23名(食道ガン14名,胃ガン9名)であった.表情・状態とも医療者側評価では半数以上(62%,59%)が「喜んでいた」,「楽そうであった」と推定されたが,アンケート結果では43%に過ぎず,医療者側評価よりも低い結果であった.家族印象では75%がやってよかったとの評価であったが,総合的な看護への満足度は,だいたい満足以上が47%と医療者側評価の82%に対して著しく低かった.以上の結果から,医療者側からの一方的な評価ではなく,患者側に立った緩和ケアの視点から評価する必要があり,最先端の治療技術の導入と意味から,集学的緩和ケアの概念が重要であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2003