認知症1,000万人時代を目前に控えて-最新の診断,マネジメント,そして分子標的治療へ 非Alzheimer型認知症の病態研究の最前線
血管性認知症と脳アミロイド血管症
新堂 晃大
1
,
冨本 秀和
1三重大学 大学院医学系研究科・神経病態内科学
キーワード:
Alzheimer病
,
Amyloid Beta Peptides
,
危険因子
,
高血圧
,
鑑別診断
,
認知症-血管性
,
脳アミロイド血管症
,
リスクマネジメント
,
脳小血管病
Keyword:
Alzheimer Disease
,
Diagnosis, Differential
,
Hypertension
,
Risk Factors
,
Risk Management
,
Dementia, Vascular
,
Amyloid beta-Peptides
,
Cerebral Amyloid Angiopathy
,
Cerebral Small Vessel Diseases
pp.257-261
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017338863
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血管性認知症(VaD)は脳の血管病変に伴い認知機能低下を示す症候群でありさまざまな病態が関与している.Alzheimer病との関連が示唆され,その機序の一つに脳アミロイド血管症が示唆されている.重要な危険因子は高血圧であり,そのほか糖尿病,脂質異常症などの管理が必要とされる.さらには認知機能トレーニングや運動が認知症の発症予防に重要であり,包括的な管理の必要性が示されている.薬物治療は,血管因子管理のほか,抗認知症薬の有効性が種々のガイドラインで示されているが,保険適用がないことに留意する.
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