認知症1,000万人時代を目前に控えて-最新の診断,マネジメント,そして分子標的治療へ 非Alzheimer型認知症の病態研究の最前線
てんかんと認知症
河村 満
1
1奥沢病院
キーワード:
MRI
,
鑑別診断
,
認知症
,
てんかん
,
てんかん重積状態
,
てんかん-側頭葉
,
脳波記録法
,
健忘症-前向性
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Dementia
,
Epilepsy
,
Epilepsy, Temporal Lobe
,
Electroencephalography
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Status Epilepticus
,
Amnesia, Anterograde
pp.253-256
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017338862
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高齢者数が増加しているが,それに伴い高齢発症てんかん患者が増えている.高齢発症てんかん患者は物忘れ外来を受診することがあり,認知症との鑑別が必要となる.高齢者てんかんの特徴は,多くが部分発作でしかも痙攣発作が少ない.一方,抗てんかん薬で容易に抑制される傾向にある.側頭葉てんかんの割合が高く,短時間の脳波検査スクリーニングでは異常が検出されないことも多く,繰り返し脳波検査を行うこと,発作後早期に脳波検査を行うことで,検出率を高めることができる.長時間ビデオモニタリング脳波は,てんかん発作のビデオと脳波を同時記録できることから診断に有用である.てんかん性高次脳機能障害は非痙攣性てんかん重積状態(NCSE)によるものが多いが,診療状況によってはNCSEの診断ができない場合もある.
©Nankodo Co., Ltd., 2017