適正な輸液とは何か? 輸液ライン確保・維持の実際
輸液ライン感染防止と治療
十菱 大介
1
,
岡本 耕
,
奥川 周
1東京大学医学部附属病院 感染症内科
キーワード:
危険因子
,
抗感染剤
,
発熱
,
微生物薬剤耐性
,
輸液療法
,
重症度指標
,
カテーテル感染
,
細菌培養
,
腫脹
,
圧痛
,
血液培養
Keyword:
Blood Culture
,
Anti-Infective Agents
,
Drug Resistance, Microbial
,
Fever
,
Risk Factors
,
Severity of Illness Index
,
Catheter-Related Infections
pp.47-50
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017288231
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血管内カテーテル留置中に発熱,刺入部の圧痛,腫脹などを認める場合,カテーテル関連血流感染症(CRBSI)を疑う.治療を開始する前に必ず血液培養2セットを採取し,そのうえでカテーテル先端の培養を提出する.通常は医療関連感染になるため耐性菌の関与を考慮し,重症度やリスク因子などの臨床状況と耐性菌の検出状況を踏まえて,とくにMRSAを含めたグラム陽性球菌,グラム陰性桿菌を念頭に経験的治療を行う.CRBSIの予防のため,カテーテルの留置部位の選択を適切に行い,中心静脈カテーテルの挿入時は無菌操作を遵守する.留置後の定期交換は不要だが,毎日継続の必要性を評価したうえで,不要なら抜去する.
©Nankodo Co., Ltd., 2017