感染症対策update-ひろげない,ふやさない,もらわない 耐性菌をふやさないための方策
抗菌薬が必要な症例を見極める 感冒と急性胃腸炎
岸田 直樹
1
1Sapporo Medical Academy
キーワード:
Streptococcus pyogenes
,
胃腸炎
,
咽頭炎
,
かぜ
,
抗感染剤
,
細菌感染症
,
肺炎
,
副鼻腔炎
,
Streptococcus Infection
,
市中感染
,
医薬品適正使用
Keyword:
Anti-Infective Agents
,
Bacterial Infections
,
Common Cold
,
Gastroenteritis
,
Pneumonia
,
Pharyngitis
,
Streptococcal Infections
,
Streptococcus pyogenes
,
Sinusitis
,
Community-Acquired Infections
pp.909-913
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017009430
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感冒(風邪:ウイルス性上気道感染症)や急性胃腸炎は外来診療で内科医がもっともよく出会う疾患である.そしてそこへの抗菌薬使用が,薬剤耐性を作っている大きな要素であることは間違いない.ウイルス感染症がほとんどだという理屈はわかっていても「抗菌薬を投与しない」という判断は意外に難しい.なぜならば,その両者ともに外来では微生物学的な診断がほぼ不可能だからである.また,この領域では,診断学的な難しさに加え,外来治療であるために治療を失敗した場合に迅速に対応できないという外来診療ならではのジレンマがあることを無視してはいけない.
©Nankodo Co., Ltd., 2016