内科医がおさえておくべきパーキンソン病診療のポイント パーキンソン病とパーキンソン症候群の鑑別のための検査
パーキンソン病とパーキンソン症候群の病理
村山 繁雄
1
,
齊藤 祐子
1東京都健康長寿医療センター 神経内科・バイオリソースセンター・高齢者ブレインバンク(神経病理)
キーワード:
核上性麻痺-進行性
,
遺伝性疾患
,
鑑別診断
,
脳
,
Parkinson病
,
多系統萎縮症
,
Lewy小体病
,
パーキンソニズム
,
Alpha-Synuclein
,
脳バンク
Keyword:
Brain
,
Diagnosis, Differential
,
Parkinson Disease
,
Supranuclear Palsy, Progressive
,
Multiple System Atrophy
,
Parkinsonian Disorders
,
Genetic Diseases, Inborn
,
Lewy Body Disease
,
alpha-Synuclein
pp.255-258
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016309846
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パーキンソン症候群の中核病理は,黒質ドパミン作動性メラニン含有細胞の線条体におけるシナプス伝達障害である.α-シヌクレインを構成蛋白とするレビー小体蓄積が原因のレビー小体病が中核を占めるが,多系統萎縮型α-シヌクレイン沈着に加え,黒質メラニン含有細胞の単独脱落をきたす遺伝性パーキンソン病(Park2:parkin変異,Park8:LRRK2変異など),血管障害による直接障害に基づく血管性パーキンソン症候群が加わる.一方,淡蒼球視床下核系病変も関与する皮質基底核変性症あるいは進行性核上性麻痺型4リピートタウ沈着,TDP43沈着もありうる.これらを鑑別に含め,治療戦略を立てることが有用である.
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