内科医がおさえておくべきパーキンソン病診療のポイント パーキンソン病診療の基礎知識
早期パーキンソン病の治療方針
山本 光利
1
1高松神経内科クリニック
キーワード:
Levodopa
,
Monoamine Oxidase Inhibitors
,
ジスキネジア-薬物誘発性
,
浮腫
,
多剤併用療法
,
Parkinson病
,
Dopamine Agonists
Keyword:
Edema
,
Drug Therapy, Combination
,
Dyskinesia, Drug-Induced
,
Levodopa
,
Monoamine Oxidase Inhibitors
,
Parkinson Disease
,
Dopamine Agonists
pp.193-197
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016309834
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治療開始薬は,70歳以下で軽症の場合はドパミンアゴニスト,70歳以上あるいは生活に障害があればL-ドパから開始する.若年発症(70歳未満を目安とする)の軽症患者では,ドパミンアゴニストから開始し,必要に応じてL-ドパ併用に移ることがよい.若年発症でも生活や就労上の障害があればL-ドパから開始すべきである.L-ドパの最高使用量は,1日400mg以下,4mg/kg以下を目安とするのがよい.早期治療におけるB型モノアミン酸化酵素(MAOB)阻害薬の単独投与は,運動症状の改善が十分ではなく,高薬価なのでわが国では第一選択薬としては勧められない.早期治療におけるMAOB阻害薬,カテコラミン-O-メチル酸化酵素(COMT)阻害薬,zonisamide,istradefyllineとL-ドパとの併用の有用性を示す根拠はない.
©Nankodo Co., Ltd., 2016