内科医のためのパーキンソン病診療
パーキンソン病の治療戦略 ガイドラインをふまえた進行期患者への治療方針
菊地 誠志
1
1国立病院機構札幌南病院 神経内科
キーワード:
Levodopa
,
神経弛緩薬性悪性症候群
,
ジスキネジア-薬物誘発性
,
運動障害
,
嚥下障害
,
Parkinson病
,
Dopamine Agonists
,
診療ガイドライン
Keyword:
Deglutition Disorders
,
Dyskinesia, Drug-Induced
,
Levodopa
,
Movement Disorders
,
Neuroleptic Malignant Syndrome
,
Parkinson Disease
,
Practice Guidelines as Topic
,
Dopamine Agonists
pp.792-797
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007169025
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2002年、パーキンソン病の治療に関するガイドラインが作成された。進行期の問題症状と、それへの対応について解説する。進行期の問題症状は、運動症状と非運動症状に分けられる。運動症状には、症状の変動やジスキネジア、すくみ足などがある。非運動症状には、精神症状、うつ、睡眠障害、自律神経症状(起立性低血圧、排尿障害、性機能障害、消化管運動障害、イレウス、発汗障害)、悪性症候群などがある。ガイドラインでは、種々の問題症状別への対策がアルゴリズムの形で提示されている。パーキンソン病は長期にわたる経過をとるため、進行期の問題点についてあらかじめ概観しておくことは、問題症状の予期に役立ち、個々の症例の長期治療戦略を立てるのに有用である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007